Member
プロジェクトメンバー
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技術
開発職A.I
2006年入社
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技術
開発職Y.Y
1995年入社
高衝撃緩和型薄畳 「MIGUSA CARE」
快適な生活をつくり
健康寿命の延伸へ。
天然イ草の風合いや肌触りをそのままに、高い機能性をもたせたセキスイ独自の畳「MIGUSA」。その「MIGUSA」に、当時出雲工場で設計開発を担っていたY.Y氏とA.I氏をはじめとしたチームが、転倒時の衝撃を緩和させる畳として「MIGUSA CARE」を開発しました。これは、昨今の住宅内で発生する転倒時の骨折リスクを減らすことが期待されており、2025年大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオンへの出展も決定しています。
Episode 01
MIGUSAに、さらなる安全性で転倒リスクを減らしていく。
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A.I
私とY.Y氏は、出雲工場での配属当初からMIGUSAの設計と開発に携わっていました。MIGUSAは、風合いや肌触り、吸湿性など天然イ草の風合いを活かしながらも、高い耐久性や安全性、豊富な色柄など幅広いバリエーションを展開しています。そのようななかで、2017年から床材の新しい可能性を模索するなかでMIGUSAにさらなる安全性を追求していく新商品「MIGUSA CARE」を研究開発することとなりました。
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Y.Y
この「MIGUSA CARE」は、高齢者社会が進む日本において、フローリングの硬さからくる住宅内での転倒による骨折を減らせないかと思い開発に至りました。多くの試行錯誤を経ながら、畳の良さを活かしつつ、安全性を高めることを目指しました。しかし、開発が進むなかで材料の組み合わせを見つけるのが最も難しかったです。特に、転倒時の衝撃を緩和するための柔らかさと、日常の歩行をサポートする硬さのバランスを取ることが課題でした。
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A.I
材料の組み合わせが非常に重要で、データの収集と解析を何度も繰り返しました。また、病院関係者や大学の専門家との連携も深め、製品の安全性と有効性を実証するためのデータを集めました。そしてそのデータをもとに、転倒時の衝撃を緩和しつつ、普段の歩行に影響を与えない絶妙な柔らかさと硬さのバランスを見つけることに注力することとなりました。
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Y.Y
最適なバランスを見つけ出すとともに、お客様の声も大きな助けとなりました。お客様の声を聞くことで、製品の改良点を見つけることができ、顧客からのフィードバックがプロジェクトの推進力になりました。特に、試作品を試していただいたお客様からの直接的な感想や改善点の指摘は、私たちにとって非常に貴重な情報源でした。
Episode 02
モニターからの貴重なフィードバックで新しい発見
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A.I
開発過程では、実際の使用感を確認するために、さまざまな場所でモニターを実施しました。特に、お茶教室でのモニターでは、正座しても足が疲れにくいという予想外のポジティブなフィードバックをいただきました。これは、私たちが考えていた以上に広範な用途として、MIGUSA CAREが役立つ可能性を示してくれました。
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Y.Y
また、介護施設での使用も試み、転倒による怪我を防ぐ効果を確認しました。実際に施設での利用者から「この畳のおかげで転んでも怪我をしなかった」という声を聞くことができ、大変嬉しく感じました。このようなフィードバックは、製品の改良や新たなアイデアの源となりました。
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A.I
さらに、モニターを通じて、異なる環境や用途でのMIGUSA CAREの性能を確認しました。例えば、保育園では子供たちが安全に遊ぶことができ、親御さんからも安心できるとの声をいただきました。こうした多様な使用シーンからのフィードバックは、製品の多機能性と汎用性をさらに高めるための重要な指針となりました。
Episode 03
多くの家庭や施設にMIGUSA CAREを届けたい。
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A.I
MIGUSA CAREは、その完成後、多くの場所で採用され始めています。特に高齢者施設での使用が進み、転倒による怪我を防ぐための対策として注目を集めています。高齢者の方が転んでも怪我をしない環境を作りたいという思いが、この製品に込められています。また、この製品は単に高齢者向けだけでなく、幼児や小さな子供がいる家庭でも有効です。安全で快適な床材として、多くの家庭や施設での利用が期待されています。
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Y.Y
この製品は、誰にでも優しい環境を提供するための第一歩です。MIGUSA CAREが広く普及することで、社会全体の安全性と快適性が向上することを願っています。さらに、私たちは今後も新たな機能やデザインを追求し続け、多様なニーズに応える製品を提供していきたいと考えています。